駐日ハンガリー大使館主催
「コダーイの夕べ~コダーイ・ゾルターン(1882-1967)没後50周年記念コンサート~」
2017年9月27日(水)赤坂区民センター区民ホール
駐日ハンガリー大使館からご案内をいただき、表記のコンサートを鑑賞した会員の声をご紹介いたします。
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「コダーイの夕べ」は品格と暖かみのある、心に残るコンサートでした。
2017年はコダーイ没後50年、生誕135年の記念年に当たります。
パラノヴィチPalanovics大使は、ご挨拶の中で、コダーイの遺産がすでに日本で広まっていることを知ったと話されました。これは日本コダーイ協会にとって嬉しいお言葉でした。
大使に続いて、催しに合わせて来日されたホッパールHoppál文化副大臣が挨拶されました。コダーイの言葉を引いて「良い音楽に出会うことで良い人生を送れる」と話され、大いに勇気づけられたことでした。コダーイの理念を国の誇りにされていることがよくわかりました。圧巻だったのは、第2部の合唱の2曲目「Ave Maria」でサプライズの指揮をされたことです。副大臣は合唱指揮を専門に学ばれたそうです。ハンガリーと日本が、音楽で、コダーイの名作品で結ばれた、とても素敵な時間でした。ハンガリーは芸術・芸術教育を学んだ政治家を輩出している、ということがとても印象的でした。
第一部は来日した若い演奏家(1991年生)によるデュオ(ソプラノとピアノ)でした。表現力がすごく豊かで、素晴らしい演奏でした。コダーイのピアノの編曲・作曲の世界に目を開かされ、また、歌われたハンガリー民謡のメロディーの多彩さにも驚きました。
第二部の松下耕氏とアンティア合唱団は、日本コダーイ協会全国大会(7月17日、横浜みなとみらいホール、小ホール)での演奏にさらに磨きがかかった素晴らしい演奏でした。
松下耕氏は、自分にとってハンガリーは特別な国であり、光栄な機会を頂いたとお礼を述べられました。
1995年度にハンガリーに留学し、合唱指揮法と作曲法を学び、コダーイとバルト―クの作曲技法を、日本のわらべうたの編曲に生かされたそうです。このあとに聴いた「あんたがたどこさ」は横浜大会の時よりわかりやすく、この曲が最終プログラムに置かれた意味も分かりました。パラノヴィチ大使も聴衆も、演奏を聴いて、コダーイの遺産が日本にまさにあると思われたことでしょう。第2部を聴きながら、松下氏が日本コダーイ協会会員であることを誇らしく思ったことでした。
プログラムではチェコ(エベン)、スロバキア(フレショ)、ポーランド(ペンデレツキ)の作曲家の作品も演奏され、中央ヨーロッパの4か国の関係者も多く出席してのコンサートでした。2017年はハンガリーが地域協力機構「V4(ヴィシェグラードVisegrad 4か国)」の議長国を務めているということでした。
「コダーイの夕べ」のコンサートに伺い、とても幸せな時間を過ごせたことをここにご報告いたします。
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ハンガリー大使館「PICK UP EVENT」カレンダーより、コダーイ記念年の催し物をご紹介します。
●2017年10月14日(土)「コダーイ没後50周年記念コンサート」
藝大フィルハーモニー管弦楽団 指揮:ラースロー・ティハニ コダーイ:《ガラーンタ舞曲》/コダーイ:組曲《ハーリ・ヤーノシュ》ツィムバロム:ダーニエル・サボー/他〔プレコンサート:ツィムバロム独奏〕東京藝術大学奏楽堂(大学構内)
●12月2日(土)「Gaia Philharmonic Choir 第13回定期演奏会」2017年耕友会全合唱団共通プロジェクト コダーイ没後50周年記念ステージ 第一生命ホール