2017年度の日本コダーイ協会の全国大会横浜大会は、セミナー参加者128名、交流コンサート入場者数402名(一般参加者158名を含む)を数え、無事終えることが出来ました。会員の皆様、お忙しい中ご参加いただき本当にありがとうございました。また素晴らしい講演、ワークショップをしていただきましたチェルニク・レーカ、秋岡陽、中村隆夫、田中厚子各先生に厚く御礼申し上げます。今大会では、各実行委員の個性を生かし、横浜ならではの特色を出せるように一所懸命力を合わせてまいりました。結果、合同ワークショップ、分科会、特別講演、そして交流コンサートのいずれにおいても、実行委員会のコンセプトを反映させることができたのではないかと自負しております。今回の全国大会を通して、コダーイ・ゾルターンの音楽教育理念とその実践が素晴らしいものであるかを再認識できたと同時に、今後我が国において、これらをいかに学校教育の中で展開していくべきか、ひいてはどう日本人の音楽的感性や 資質に関わっていくべきか、重要な課題がはっきりと見えてきたように感じます。
実行委員長 小川昌文
<ワークショップ> わらべうた 田中厚子
「本番は子どもの前に立つとき。」その言葉通り、大人として会場全体で様々な提案のあそびを楽しみました。
<ワークショップ> 合唱 チェルニク・ レーカ
Z.コダーイ「はたらきもののおかみさん」や、ハワイやコンゴの民族音楽を楽譜なしで踊りながらカノン等、楽しい合唱を体感しました。
<ワークショップ> 松下 耕『合唱のためのエチュード』に取り組もう 中村隆夫
4曲の特徴、作風、旋法を見比べ、各々の実践の場では一曲ずつ集中的に仕上げるのではなく、未完成のまま数回の大枠で扱うという併用方法が紹介されました。
<分科会1> わらべうた 田中厚子
ひとの育ちとともに音楽の育ちを樹木に例え、目の前のこどもにどう届けるか問われる内容でした。
<分科会2 > 合唱 チェルニク・ レーカ
A.バンキエリ「O la bella brigada」 / B.バルトーク「さすらい」
Z.コダーイ「ジプシーの哀歌」等、白熱した合唱指導でした。
<特別講演>横浜開港と『階名唱の始まり』
ミッションスクールとトニック・ソルファ=システム 秋岡 陽
明治期オルチンによって日本に導入されたこの方式が、当時の宣教師やミッション学校教員等に与えた影響、普及、やむなく衰退に至る過程が語られた。
(今回の全国大会に於ける特別講演他、報告についての詳細は2017年機関誌秋号にて掲載予定です)
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